短編|ワンワンさんと作って遊ぼう!―理想の肉体編―

 さてマンボウの船を飛び出したのはいいものの、暇だし孤独で悲しいです。
 ただこれからやることは一杯あるのでそうですね、暇つぶしに姿でも変えていきましょう。



―――さてはじまりましたこのコーナー。「ねえワンワンさん今日は何を作るの?」そう聞いてくるアシスタントワンタ君と共にワタクシワンワンさんことユウノでお送りいたします。
 さあそうですね今日は潜入するために新しい顔を作りますわよ。
「顔を?ワンワンさんったら大胆だねぇ」
 はいそうですねドンタくん。それではさっそく始めていきましょう。まずは新しい図面を脳内ブラックホールに用意します。
「うわぁすっごい大きい紙だね!」
 この紙は特殊な天の川と星の欠片で作ったものでございます。え、ススキくんどうしました? はあ製造方法ですか。これは今回の番組には関係ありません。
 さあまずは私の理想の男性像を描いていきましょう。
「男性?なんで男の人にするのぉ?」
 はいいい質問ですねコロリくん。これから行く場所は女性が立ち入る余裕のある場所ではありません。それに最低でも今の姿と真逆にしないとバレてしまいます。
 そうですね私は早くイケメンと結婚したいのでイケメンの姿になりましょう。
「わぁイケメン!ボクイケメン大好き!」
 おやホンタくんいい趣味してますわね。それではそうですね。高身長眼鏡が似合う銀髪スーツスパイ風謎のヴェールに包まれた物憂げな眼の……嗚呼これはいいですね我ながら傑作ですどう思いますかサンタくん。
「え、あ、うんいいと思いますワンワンさん!」
 うふふ照れますわ。さあ実際にその姿に変わりましょう。トドック星人100の秘密身体作り替え実行いたします。

―数分後―

 はい完成しました。これが新たなワタシでございます。
「わぁワンワンさんかっこいい! 結婚してください!」
 まあペンタくん嬉しいですしかしこれからの戦い、貴方は付いてこれるかしら?
「はい付いて行きますワンワンさん!」
 さあユウノ名前なんて捨ててトドック星の威信をかけ銀河を股にかけるエレガントなインテリギャングとやらになるのです!



 ふぅこれで潜入する準備は出来ました。さて……ここはどこでしょうか。
 一人遊びしていたらどうやら迷子になってしまったようですわ。


>>あとがき

 黒ユウノさんの話でした。船を飛び出しマスジョと別れた後のユウノさんの暇つぶしという感じ。
ふとつくってあそぼうみたいな感じのを書きたいと思いました。なんかどこか懐かしい感じのノリで……書いててキツかったです。

 要するにとある秘密結社に潜入するために今の自分の名前と姿を捨てるお話です。
 まああとこのシリーズ1本作る予定があるんですけどね。

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